宇宙刑事ギャバン
文責:鉄砲玉一佐
マクー空間に引きずりめっ!!
まず、最初に断っておく。別に、彼はオレにとって理想の警察官像でもなければ、彼のように宇宙刑事になりたいとも思っていない。まあ、夢の中でなら二回ほどなったことがあるが。
それはともかく、「なぜ、ギャバン?」かというと、単にオレがはじめて「刑事」という単語に触れたエポックメイキングな作品であり、今(これを執筆した日の朝)見てもそのかっこよさが色あせてない正義の味方について、世俗の垢にまみれて荒みきった今の感性でいかにいじくり倒せるかに挑戦したかった、というのが包み隠さない本音である。まあ、今ほかに(勝手に)抱えている原稿のどれもが、むこう一週間以内には絶対に挙がらないようなものばっかなので、ちゃっちゃと済むもんから何とかしようという魂胆もなくはない。
内輪の事情について無駄に文字数を使ってしまったが、ただ内容がどうたらとか書くのはオタク本を読めばいいだけになるので、今回はギャバンが属している銀河連邦警察(本部バード星)の恐るべき治安戦略を骨子に、その管理形態や装備品について適当に絡めながら筆を進めていこうと思う。例によって、全ては私の私による私のためのこじ付けと妄想なので、決して深く考え込まないように。カロリーの無駄だから。
刑事がなぜ?
まず、ギャバンは(後に続くシャリバンやシャイダーもそうだが)「宇宙刑事」と名乗っているが、地球人たる自分の感覚から判断すると、彼は「刑事」でなく「駐在」である。
考えてもみてほしい。銀河の僻地にツレ(ミミー。後にマリーンと一時交代)と一緒に飛ばされ、移動駐在所(超次元高速機ドル・ギラン。もっとも、生活の場は円盤部のギランだろう)に常駐。本星との定期連絡をしている様子はなく、お互い自分の都合で相手を呼び出す。また一見、マクー関連の事件のみに介入しているようにみえるが、たまたま巻き込まれたらそれがいつもピンポイントでマクーの起こした事件だった、といったほうが正確だろう(無線傍受ぐらいはやっているとは思うが)。
このような行き当たりばったり性から、彼を(宇宙規模でみた)ド田舎の便利屋さんたる「駐在」と判断せざるをえない。
仮に、銀河連邦警察においては刑事部と地域部(両方とも地球の日本における呼称)が統合されており、その職員の呼称を「刑事」に統一しているとしよう。しかし、これで謎が全て払拭されたわけではない。そもそも、ギャバンが地球に赴任した目的は何か。「地球をマクーの手から守るため」でも正解だが、より正しくいうなら「あわよくばマクーを壊滅させるため」ではないかと思う。
もちろん、村の駐在さんだって拳銃を抜いて強盗に立ち向かうかもしれないし、捜査四課(通称マル暴)はヤクザの事務所にガサ入れをすることもある。だが、マクーは宇宙をまたにかけた犯罪組織だ。コンビニの前でたむろしているガキどもを注意する警察官はいても、ヤクザの事務所に単身乗り込んで立ち退きを要求する警察官は絶対いない。
また、ギャバンがマクーと対峙することは、すなわち「戦闘(それも一人で)」を意味する。映画「フェイク」のFBI潜入捜査官ドニー・ブラスコだって、諜報活動は行っても戦闘任務まで一人でこなそうなどとは考えなかったはずだ。第一、そんなことは刑事の仕事のうちには入っていない(もちろん、西部署においては別)。浅間山荘事件やハイジャック事件などをみる限り、基本的にそのような実力行使は機動隊やSATが所属する警備部が担当するだろう。当然、単独で銃火の中に飛び込むようなまねはしない(させない)し、それ以前にもはや警察の職分を超えている(私が知る限り、そんなことをする警察はワイルド7ぐらいである)ので、命令拒否をするような気もする。
本来なら分担すべき他部門の任務が過剰なまでに密集し、刑事としても分担すべき事件(凶悪犯罪、知能犯、財産犯、暴力団犯罪etc)を一身で処理。しかも、治安維持機構たる警察の本分と戦術を明らかに超越・無視した戦闘任務までも委任される。それなのに、現地活動に関する給付金は鬼のように少ない(ギャバンは小遣いのため、公務員(のはず)なのにバイトをしたり、相棒によく金を無心していた)。
以上の事実から考えると、宇宙刑事というのは地球人類の労働意欲ではとても理解できない、まさに宇宙レベルのハードワークであるといえよう。ガキのころは「裏切り者」として憎んでやまなかった元宇宙刑事のマクー幹部ハンターキラーだが、このような事実(?)を踏まえて考えてみると、銀河連邦警察をバイバイしてマクーに走りたくなった気もわからなくない。
現地委任か洗脳侵略か
そんな、ドぎつい宇宙刑事である。志願する物好きがいるとしても、実際にその資格を獲得するには相当(たとえるなら古代中国の科挙レベル)の苦難が伴うだろう。いかに宇宙が広いとはいえ、そんなやつらが地球に来ただけで7人
ボイサー (地球名;服部半蔵…ではないと思う)
ギャバン (地球名:一条寺烈)
アラン (地球名:早川健…?)
シャリバン(地球名:伊賀電)
リリィ (地球名:たぶんない)
シャイダー(地球名、というよりたぶん本名:沢村大)
アニー (地球名:たぶんない)
(ただし、全員が電送式コンバットスーツ(後述)を着用していたわけではにない)
もいる時点で十分に驚異的だ。
だが、当然ながら7人程度で全銀河を守れるはずがない。とはいえ、マクーレベルの悪の組織(マドーやフーマ)がいそうもない星(要はド田舎)にわざわざ宇宙刑事を派遣するのは、銀河連邦警察が許しても納税者(?)が許さないだろう。虎の子の宇宙刑事を温存し、辺境宇宙の平和も守る。それも、できる限り経費(特に人件費)を節約して。そんなムシのいい発想から開発された(?)システムが「パーマンシステム」である。
これは、いってみれば占領統治下において自警団を組織させるようなもので、方法としては、バード星から赴いたエリアマネージャー(コードネーム「バードマン」)がエージェント(コードネーム「パーマン」)として(一方的に)採用した原住民に三点式コンバットスーツ(後述)を貸与し、自星内の治安維持にあたらせるというものだ。
職務執行については個人の裁量に任せており、現地当局に対する協力も装備品やパーマンシステムに関する禁止事項に払拭しない限り、特に干渉はしない(この点、宇宙刑事は職務執行の対象が現地当局の対応能力以上の存在なので、その関係は実に希薄)。また、その行為が公共の福祉に反しない限り、コンバットスーツの能力を利用しての営利活動(運送業など)も黙認するようである。
主に、銀河連邦に加盟していない星において採用されるようなので、住民感情やオーバーテクノロジー漏洩の危険を考慮し、エージェントにはその正体に関して仲間同士以外に対する絶対的な秘密主義が厳命され、守秘義務違反に対してはDNA変換装置による原生生物への退行という処置をとる。この際、裁判や査問のような調査審議は行われず、情状酌量や職務貢献に対する恩赦もない。
上記の警告は口頭で行われるが、これはおそらく副次的なものであり、実際に抑止効果を機能させるのはヘルメットから(装着者には感知されず)発せられる、一種の強制認識思考干渉波(ただし、エージェントに対してのみ有効)だと思われる。この仮説を裏付ける例として、某惑星の某地域における採用エージェントの素性を挙げると、「知力体力ともに不振のイジメ対象者」「エテ公」「国民的美少女アイドル」「商売熱心な学生」などで(後に「乳幼児」すら採用した)、どう考えても厳正な調査に基づいての採用とは思えない(宇宙刑事のスカウトもいいかげんといえばいいかげんだが、その場で要求する能力は比較にならないぐらいシビアである)。つまりは、それだけ自分たちの洗脳技術に自信を持っていたといえるのではないだろうか。
いずれにせよ、いくら好意的とはいえ洗脳まがいで勝手に量産された銀河連邦警察の手先(まさにそういうにふさわしい)に自分たちの安全を守られていると知ったら、どんなお人好しでも決してそんなやつらに心を開くことはできまい。また、エージェント本人達にとっても、墓場まで守り通さなければならない秘密を抱えて生きていくというのは、相当の豪の者でない限りたぶん地獄である。
だが、自分の星で生をまっとうできればまだいい。成績優秀なエージェントの場合、宇宙刑事として銀河連邦警察にスカウトされることもあり得るのだ。バード星における想像を絶する(だろう)訓練の末、赴任地が自分の故郷とは限らない(シャリバンはイガ星、アニーはマウント惑星出身。ギャバンは一応ハーフ)。しかも、任務は往々にして「たった一人で犯罪組織をぶっ潰してこい」である。ほとんど、ヤクザの鉄砲玉と一緒だ。
いろいろ文句の付け所はあるだろうが、「パーマンシステム」の対象地となっている星の住民は、自分の星が全宇宙においては平和なほうであるという喜びを、諦めて噛みしめるべきなのかもしれない。
意外と気の利いた装備品
当初考えていたより「銀河連邦警察は血も涙もない凶悪な組織」というイメージが強まってきてしまった。このままでは、労働組合(まあ、そんなものは銀河労働組合法で作らせないだろうが)によるストライキによって警察業務が滞ってしまう。
そんな彼らの汚名を払拭し、職員が安心して戦いの荒野へ身を投げ出せるようにすべく、宇宙刑事やエージェントたちが命を預けるコンバットスーツについて触れてみたい。
常着式コンバットスーツ
主に用心救出・警護(アラン)やサポート要員(アニー)の宇宙刑事が使用するが、わずか数週間という異例の短期訓練で実戦配備されたせいか、シャリバンも電送式の着装以前の戦闘時にはこのタイプを着用していた。また、パーマンシステムにおけるエリアマネージャーも着用しているが、これはエージェントの暴走時における装備的優位を保つために、三点式と併用しているという可能性が高い。
通常の衣服の下に着込める隠密製の高い装備であるが、戦闘機能については簡単なパワーアシストと防護能力、武器のエネルギーチャージユニットを搭載している程度にとどまっていると思われる。
三点式コンバットスーツ
「パーマンシステム」において、エリアマネージャーやエージェントが任務遂行時に着用する。
その名のとおり、パワージェネレーター機能をはじめとした多機能ヘルメット・マント型機動ユニット・多機能通信機が三点セットとなったコンバットスーツである。サルでも使えるよう、着用は形状記憶機能によりコンパクト化されたヘルメットを原寸大に戻し、中に収納されていた機動ユニットと通信機をつけるだけと、いたってシンプル。カラーバリエーションは豊富だが、たんに識別のためにすぎず性能差はない。
なお、エリアマネージャー専用コンバットスーツはヘルメットと機動ユニットの形状がエージェント型と異なるが、その性能差については不明。また、常に小型単座円盤に座して活動するので、独立した通信機は保持していないようである。
戦闘機能をつかさどるヘルメットは、エージェントの任務範囲が宇宙刑事と違い、治安維持と災害救助に特化されていることを踏まえ、兵器の搭載ではなく原始的な攻撃能力の強化、つまりパワーアシストマシーンとして設計されている。
とはいっても、ヘルメットが全身を包み込みパワードスーツ化するわけではない。「パーマロゲン」という物質(もちろん、拒否反応などは起こさせない)を生成して装着者に注入(特に感知されることはないようである)し、筋組織や骨強度の変化を瞬間的に引き起こすことにより、凡人である装着者を一時的に超人化するのである。
このときの最高筋力は実に6600倍に達し、骨強度は硬度10(ダイヤモンドレベル)に変化。攻撃能力に準じ、防御能力もこのスペックの範囲で上昇しているだろう。ただし、筋力に関してはあくまでも常人のそれに比べてであり、本人のそれに等比例するわけではないと思われる(もしそうでないなら、ダメ小学生とイゴール・ボブチャンチンでは、同じエージェントでも戦闘能力において恐ろしい差が出てしまう。これでは内紛や反乱があった場合、非常に危険)。
その他の機能として赤外線暗視装置や翻訳装置などが確認されているが、翻訳装置は対人類用であり人外のものには通用しない。
原住民によって構成されるエージェントは、それぞれすでに現地に生活基盤を築いているため、宇宙刑事のように母艦というものを所有していない。よって、宇宙刑事のような中型以上の機動ユニットを所有・維持することは、物理的にも秘密保持的見地からも困難である。
そんな彼らの移動手段として活躍する小型機動ユニット(通称:マント)は、大気圏内において最高時速119kmの飛行能力を発揮。その推進力は、装着者の脳波を感知して特殊な力場を生成して得ているものと思われ、その動作環境は水中や(おそらく)宇宙空間も例外ではない。また、エージェント同士の直列接続による推進力の比例増大も可能。
エージェントは宇宙刑事と同様、基本的には単独でも任務をこなせる能力を付与されているが、仲間と組んでの共同任務遂行中の定期連絡や、緊急時の非常増援呼集には通信機が必要となってくる。
エージェントのシンボルマークをかたどったバッジタイプの小型通信機は、同一惑星内においても地区ごとに周波数が異なるようであり、担当地区以外のエージェントとの通信は確認されていない。ただし、出力に関しては全惑星規模で通信可能なもので、現地当局には傍受・解読不能な圧縮技術やスクランブラーも標準的に仕掛けられているだろう。
なお、この通信機には酸素供給機能が備わっているが、そのような生命維持装置をなぜヘルメットに組み込まなかったかは全くもって謎。
以上三つのアイテムは、どれも特別なメンテナンスやエネルギーチャージをしている様子もないので、かなり信憑性があり長持ちもする既存技術として認識されているのかもしれない。おそるべし銀河連邦警察。
電送式コンバットスーツ
対広域指定宇宙犯罪組織用の重戦闘タイプで、犯罪組織撲滅のために派遣された宇宙刑事が使用。
形状記憶機能がある素材(グラニュウム、ソーラーメタル、プラズマブルーなど)で構成され、キーワードの音声入力(宇宙空間でも使用できたことから、おそらく声帯部に認識用振動探知端末があると思われる)とジェスチャーによる確認入力を母艦がキャッチし、1ミリ〜0,05秒で電送を完了の後、動作チェックの予備動作を行ってからアイドリング状態に入る。ちなみに、電送波は地下や水中においても受信可能(タキオン波の一種だろうか)。なお、緊急時には音声入力のみで電送させることも可能だが、この場合は脈拍や脳内物質の分泌量によって判断されていると思われる…ん?ということは、宇宙刑事になると脳外科手術を受ける可能性も出てくるということか?!…いや、これ以上つらいことを考えるのはよそう。
気を取り直して。よく「グラニュウム製コンバットスーツ=ギャバン専用のスーツ」と思われがちだが、ギャバンも所詮は銀河連邦警察所属の一宇宙刑事ということを考えると、オーダーメイドではなく量産型の官給品と見たほうがよい。きっと、「82式特殊装甲服(仮称。ギャバンが活躍したのが地球暦1982年だったから)」みたいなそっけない名前が付けられていることだろう。バード星の宇宙刑事専用食堂では
「おい、新人のシャイダーのやつ、新型の84式持って地球に行ったらしいぞ」
「え、いいなぁ。オレらの83式も早く更新してほしいっすよ、シャリバン班長」
「お前ら、道具に頼るな!ギャバン隊長は今でも82式で立派に戦っておられるのだぞ」
などという銀河パトロール隊83式特殊装甲服部隊(イガ星地区担当)のぼやきが展開されているかもしれない、いや、間違いなくしている(妄想)。
…訳がわからなくなってきたが、着装に関してもう一つ。音声入力のキーワードとして有名なものに「蒸着」「赤射」「焼結」が挙げられるが、これがそれぞれのコンバットスーツ共通のものなのか、各個人によるオリジナルのものなのかはわからない。だが、上記のように量産型の官給品ということを考えると、故障時に他人の装備品を借りることができるよう、共通化を図っているとも考えられる。だがその場合、同型コンバットスーツを着用した宇宙刑事を部隊単位で投入して、もし電送機の個別音声識別装置が故障などしたら一体どんなトラブルが発生するか
「ぐをっ!!…股間うった…誰だ、こんなに股下設定を長くしてるやつは」
「オレのは小さすぎて動きがきついんですけど。突き指したし」
「なんかクセぇな、これ。フィルターがいかれてんのか?それとも…」
「…なあ、このレーザースコープに出てる文字って何語?」
「あれ?なんで剣が右腕にマウントされているんだ」
「うわぁぁぁぁぁ!!これ隊長のです、動きが制御できな…イッ(失神)」
想像しただけでも恐ろしい。難しいところである。
具体的な能力についてだが、最初に三点式との類似機能について触れてみたい。
まずは(三点式の)ヘルメットに対応する能力。簡単なパワーアシスト機構(軽トラと押し合いで勝てるぐらい)はついているようだが、パーマロゲン注入によるものではないだろう。その根拠は、マクー空間のような異次元における生存能力である。
「一種の」という枕詞がつくとはいえ、マクー空間はブラックホールという事実から導かれる、ある一つの避けられない物理現象。それは、宇宙トップレベルの高重力空間ということだ。グラニュウムがどれだけの強度をもった物質かは知らないが、たとえコンバットスーツ自体が耐えきれても、中に入っている人間は文字通り「たまったもんじゃない」だろう。そこで、考えられる防護方法はただ一つ。特殊なフィールドを生成し、重力を常にコントロールするのだ。
「それなら、敵の攻撃も食らうはずがないではないか」という疑問が出るかもしれないが、よく考えてほしい。コンバットスーツが消費するエネルギーは、何もフィールド生成だけではないだろう。レーザーブレード作動をはじめとした武器用、着用によって当然引き起こされるであろう皮膚呼吸の補完やヒートストレスをクールダウンするためなどの生命維持用、母艦への連絡やサポート兵器の出動命令・誘導に使用する通信用など、どれも犠牲にできない重要なものばかりである。追加充電などという悠長なことができない戦闘中、これらのどれ一つとして欠かさないようにするためには、フィールドの有効範囲を最小限にし、多少のダメージをフィードバックすることもやむをえないのだ。ただし、あまりに強力な攻撃に対してはごく稀ではあるが、バリアフィールドを生成することもあるようである。
以上の点を踏まえると、パワージェネレーターに三点型ほどの出力が期待できないことが理解できるだろう。しかし、宇宙刑事の任務にはそれほど高出力のパワーアシスト能力が必要でないことと、あまりにも強力な敵勢力に対してはサポート兵器の使用をもってあたるという戦術を考慮すれば、改良を必要とする程の大した問題ではない。
索敵機能としては、赤外線どころか次元の断層すらも探知できる「レーザースコープ」を搭載。翻訳機能については、「コンバットスーツの着用=相手の殺害」という使用目的上、いわずもがなである。
次に機動ユニットに関してだが、コンバットスーツは純粋な戦闘ユニットであるため、厳密にいえば飛行などの特殊移動機能はない。「厳密にいえば」と前置きしたのは、ごく短時間(数秒)なら前述の特殊フィールドを展開し、物理法則を無視した移動(さながらUFOのような飛行)も可能だからだ。なお、この時の出力はエネルギーが発光体として感知できるほど高く、接触した相手には徒手空拳以上の衝撃をも与えるようである(その様子は、グラドス星で開発されたSPT(スーパー・パワード・トレーサー)「レイズナー」の特殊機能「V−MAX」に極めて類似)。もちろん、一回の戦闘において多用は(たぶん)できないし、してもいない。
以上、コンバットスーツから引き出せる移動用エネルギーキャパシティーの問題と、「パーマンシステム」に比べ装備が充実しているという単純且つ現実的な理由から、長距離移動は無理をせずに母艦や独立した機動ユニットで行う。
通信手段や生命維持機構については既に触れたので省略し、次に電送式独自の機能である兵器機能について触れてみる。
徒手空拳による戦闘は、攻撃力の増大を除けば基本的には着装前と変わらない。しかし、「スパイラルキック」や「ディメンションボンバー」など、着装によって得られる重力制御によって可能となる技も、わずかではあるが存在。
遠距離攻撃兵器としては、光線射撃装置が搭載されている。ギャバンが使用したグラニュウム製コンバットスーツでは、「レーザーZビーム」と「シルバービーム」の二種類(発光形状以外はどう違うのか不明)が手甲部分に内蔵されていたが、構造上の問題(おそらくは、回路かエネルギーに原因があると思われる)からか後のタイプ(少なくとも、シャリバンが使用したソーラーメタル製コンバットスーツ以降)では外部装着のエネルギー銃が採用されるようになった。
宇宙刑事の固定武装として最強の兵器が、コンバットスーツと同じく形状記憶能力のある物質で作られた剣である。通常は左腕部に視認不可能な状態でマウントされており、ここ一番という局面において抜刀。その真価を見せるのは、コンバットスーツからエネルギーを供給されてレーザーブレードを作動させたときであり、破壊力の増大に加えて接触時の放電効果(のようなもの)が得られるのも見逃せない。そして、エネルギー充填率が臨界まで達した時に放たれる斬撃は、あらゆる戦闘生命体を確実に破壊する。臨界到達の兆しであるバイザー発光を見た戦闘員は、それが黄泉路への道しるべに見えることだろう。
いくつかの気になる問題点(勝手に体内へ薬物投入をされる、脳外科手術の必要性が生じるetc)を除き、装備品に関してはTPOをうまくわきまえた物を支給していると評価してよいだろう。特に、三点式コンバットスーツにおけるリミッターを考慮した性能や、戦闘機能を特化させるかわりにその他の機能をサポートメカで補う電送式コンバットスーツの設計思想は、実に学ぶべきところが多い。「たしかに仕事はきついけど、これを着てるならまあ何とかしのげるかな」、と考えさせるに十分な装備というのは、使用者にとっても供給者にとっても物理的・精神的・経済的に成功した装備といえる。たとえそれが、宇宙刑事養成過程に含まれている「絶対服従洗脳プログラム」の成果による、大いなる誤信であったとしても。
結論
銀河連邦警察は(たぶん)自衛隊よりはまだまし
参考Webサイト
よろしく勇気! http://www2.plala.or.jp/gavan/index.html
パーマニアの指定席 http://homepage1.nifty.com/parmania/index.htm
秘密基地ズバット http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Miyuki/3980/index.html